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執筆者の写真Takeshi Sekine

今、後継者として何をなすべきか?

ロシアのウクライナ進行、米中の台湾を巡る政治衝突。さまざな資源が高騰する中、経済は不透明さを増している。日本の中小企業も無縁の世界ではいられない。今、経営者を目指す後継者の方々が、何をすべきかについて考えてみました。今回はそんなお話です。






何をなすべきか?


~本分を忘れてはいけない~
 社長に就任していない後継者ですが、皆さんは未だ社長ではない。経営トップではないため全責任を負う立場にはないことを自覚して欲しい。あくまでも現社長の元、それぞれの立場・権限の範囲で何が会社にとってベストとなるのか考えて行動する必要があります。
分かり易く表現するなら、社長でない限り、社長に協力し支え、会社がより良い成果を上げるべく務めなければいけない。その本分を忘れないでください。

親子であっても、親が社長であるならば社長を支える立場です。絶対に部下の前で社長の悪口を言ったり、反目するような事があってはいけない。意見を交わすことは必要ですが、こういう時こそ身内の痴話喧嘩など絶対にあってはならない。社員が幻滅するだけです。


~気持ちは分かります~

 例えば、現社長が高齢となり経営判断も鈍っている状況もあると思います。そこで、先代に代わってリーダーシップを発揮し、会社を切り盛りしていく。これは状況次第で問題ないのですが、反目したり対話することをせず「見切り」のようなやり方でリーダーシップを発揮してグイグイいくのは全く利口なやり方ではない。先代の衰えにより不安を感じることもあるでしょう。「俺・私の方が正しい」。その気持ちは分かるが、あなたは経営トップじゃない。そこを忘れないでください。



~じゃあ、どうするべきか?~

 現社長・先代と十分に議論もしないまま新規事業を立ち上げる。新しい事を始める。よくあるパターンですが、あまりにリスクが高すぎる。特に今のような経済状況が不透明な時期は、できる限り突飛な戦略は回避することが望ましい。経験豊富な経営者が新機軸に打って出るのとは訳が違うのです。成功すればよいかもしれないが、それでも成功の結果で先代のメンツは砕かれ、後々、気まずい事になるでしょう。


大事なことは、最重要経営幹部の一人として社長を支える事です。

社長を支えつつ、リーダーシップを発揮する。これが後継者がとるべき理想的な行動です。


派手にホームランを狙うのではなく、社長が気づいていない「リスク・チャンス」を着実に嗅ぎ取り補完する存在として活躍するのです。

そうすることが、衝突を避けるとともに取締役としての職責を果たす事にもなる。


考えてみてください。

皆さんの会社の取締役会規定に「後継者は先代と衝突してでも結果を出すことを許す」なんて言葉がありますか?これをやってしまうと、結局は会社の輪を乱すことになる。


あくまでも「取締役」としての職務を全うする事を考えてみてください。

危機だからこそ社長を補佐し、社長と対話することで困難を乗り越える術を学び取ってください。


社長や社員に認めて貰いたい気持ちは分かる。

でもホームラン狙いがいつも成功するとは限らない。”能ある鷹は爪隠す”ということわざもあります。「いざという時、こいつは役立つな」と先代に一目置かれる仕事をしてみてください。


特に親子仲が悪く、厳しい状況の会社では、このように「一歩引く」というのも有効な戦術です。派手な結果で認めて貰うのではなく、王の脇を固める金銀として認めてもらう方法もあるという事を考えてみてください。


危機を一緒に乗り越えることで、社長・先代からの信頼が増すこともある。

危機に対する先手を打つことは、新規事業で一発当てるより評価は高いと思います。

私が先代の立場だったら、今ならそう判断すると思う。危機管理能力を見ますね。




以上







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