top of page
検索
  • 執筆者の写真Takeshi Sekine

企業の根源的な強みの探り方

 存続している会社には、必ず強みがあります。多くの経営者は、その強みを生かして業績を伸ばそうと努力しますが、そもそも強みを間違えて捉えていたり、有限の強み、根源的な強みを理解していない事もあったりします。今回は強みの探り方、作り方に関するアプローチについてのお話です。


企業の根源的な強み


有限の強み・根源的な強みの違い

 この違い、私は恥ずかしながら経営コンサルタントになってから違いを理解できるようになりました。そもそも、根源的な強みと、根源的な強みが生み出した産物の違いすら分かっていないかったというのが正直なところです。



(有限的な強みの例)

有限的な強みとは、放置すると強みと思っていた要素が時間の経過と共に強みではなくなってしまうような事柄です。


例えば、特許技術を生かした圧倒的なシェアを有する製品などです。製品は顧客のニーズ、競合他社による技術革新によって強さが変化していきます。つまり外部要因によって強みの寿命がいつか尽きてしまうのですが、そのことを理解していないと、いつまでも主力製品に固執し成功体験に依存することとなり、新しい製品を生み出す事ができなくなってしまいます。


製品だけでなく市場シェアも同様のことが言えます。今は特定のセグメントでトップシェアであったとしても、いずれ代替手段や競合他社による新製品の投入によってシェアを奪われてしまう危険性もあるのですが、過去の成功体験が永く続く企業ではなかなか脱皮できないのです。


つまり、自分たちの強みとして「製品・シェア」などを挙げている企業・組織というのは危険な状況にある可能性が高いのです。


皆さんの、会社・組織ではいかがでしょうか?新卒採用の現場で”当社の強みはシェアNo.1の〇〇製品があること!”、”年間売上業界No.1の製品があること”なんて声高らかに謳ってませんか?学生相手であれば通用するかもしれませんが、厳しいビジネスの世界ではその程度の認識では危険かもしれません。有限の強みは延命措置を講じないと寿命が案外早く来てしまうので注意が必要です。



(根源的な強みの例)

 コンサルティングの現場では「コア・コンピタンス」などの横文字で表現されたりします。先のシェアNo.1製品の例で考えてみると分かるのですが、そもそも「なぜ、シェアNo.1の製品が生み出せたのでしょうか?」その要因が”根源的な強み”になっているはずです。その強みがあったからこそシェアNo.1を獲得できる製品が生まれてきたはずです。

根源的な強みというのは、繰り返し利用できる再現性のあるものが多く、その殆どがノウハウやノウハウを生み出す人材に関わる場合が多いというのが私の経験則です。つまり製品や技術そのものじゃない事が多いのです。そもそも繰り返し利用できない要素は強みとは言いません。再現性があり、何度も利用可能な要素でないと強みではないのです。




企業の根源的な強みを探すアプローチ

強みを探るアプローチ

トヨタ自動車の話を聞いたことがある方もおられると思うのですが、物事の本質を突き止めるために「なぜ、なぜ、なぜ、、、なぜ」と5回くらい繰り返せと。


皆さん、これやったことありますか?シンプルな方法ですが、とても有効です。

試しにシェアNo.1の製品について「なぜ、なぜ」をやってみます。



(シェアNo.1製品のなぜ?なぜ?なぜ?)

なぜ、この製品がNo.1のシェアを獲れたのか?

市場ニーズに合致した製品を生み出せたから

なぜ、市場ニーズに合致した製品が生み出せたのか?

市場ニーズを把握する手法・プロセスが社内でノウハウ化されているから

技術力の高い開発チームが存在するから

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

ここで、一旦止めます。もし、市場ニーズを把握する手法・プロセスが再現性があり、繰り返し利用できる普遍的なものであるならば根源的な強みになります。もう少し続けると、

---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------

なぜ、技術力の高い開発チームが存在しているのか?

歴代の有能な技術職社員が後継指導を続けているから

人財育成がノウハウ化されているから



この例で考えますと、スタートは「シェアNo.1の製品」でしたが、本当の強みは製品そのものではなく、2つのノウハウだったことが分かります。


これがもし、〇〇さんという有能な社員がいるから市場ニーズを把握できる、あるいは〇〇さんという有能な技術者がいるから高い技術を用いた製品が開発できている。。。というような状況であれば、根源的な強みにはなっておらず有限の強みと言えます。

会社としての根源的な強みに変えていかなければ、いつか寿命が来てしまう状況です。




ノウハウへの変換アプローチ

 もうここまで読み進められた方は、お分かりだとも思います。

大切なことは、経営者であるアナタが中途半端な強み(=有限の強み)を根源的な強みへと変換させる行動を起こさなければいけません。


特定の人に依存した属人的な強みとなっているのであれば、それを組織的なノウハウとして再利用可能なものへと変換していく必要があるのです。


ノウハウへの変換アプローチに加えて、新たなノウハウを生み出す人材・組織の育成も重要です。私が思うに、やはり最後は人だなといつも思います。


例えば、中小企業を考えてみてください。その多くのノウハウは創業者が生み出したものが多いはずです。最近では、創業者のDNAを引継ごうというようなメッセージも耳にしますが、中身はこういう事なんだろうと思います。単なる経営的な価値観だけではなく、企業としての新たな価値、強みを生み出しノウハウ化して経営資源に変えていく活動全般を指してDNAと称するのではないかと思います。



昨今では、技術承継が問題として取り上げられていますが、事の本質は今回のブログで書いたことが重要なのではないかと私は考えています。単なる技術・テクニカルな承継は表面的な話であって、根源的な強み・ノウハウ化を実現するプロセスや人材育成手法を引継いでいく事が根源的な強みを引継いでいくことにつながるのではないかと私は思います。





以上、ランナーズ関根でした。







閲覧数:64回0件のコメント

Comments


bottom of page