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  • 執筆者の写真Takeshi Sekine

変わりゆく若者の思考と経営について

 大企業では若手社員の離職が大きな問題になっている。中小企業に至っては、そもそも人が集まらない。確かに昔と違って、若者の人口が減っているので採用が厳しいのは当たり前の話ではあるが、一方で人気の企業には企業規模に関わらず人材が殺到するという現象が起きている。なぜ、このような違いが生じるのかについて、今回は考えてみました。




なぜ、若者は辞めるのか?

 私が最初に就職したのは、1990年代でした。時代は平成になっていたが、社会では昭和から脈々と続くサラリーマン文化がまん延している時代でした。当時は、大卒者も今ほど簡単に会社を辞めるようなことはなく、文句を言いながらも会社に勤めていた時代でした。おそらく、今よりは若者の可処分所得もあったんじゃないかなと思います。


さて、なぜ若者が辞めてしまうか?という話ですが、実際に私が経営していた会社でも早々に辞めてしまう若者はいました。会社によって、人によって状況は異なると思いますが、私の抱いている感触としては、辞めていく人の半分くらいは、かなり将来のことを熟考して辞めているということです。より賃金が高い会社、より休みが多い会社、、、そんなことを望んで転職する人もいるにはいます。でも、そういう人ばかりではなく、今の会社に居続けると将来、自分がどのようなキャリアを築けるのか見通せなかったり、出世までに長大な期間が無条件で必要だったりと、自分のキャリア形成にメリットがあるかどうかを判断して辞めていく若者が一定数います。これは、大手企業だったり中央官庁のキャリア官僚であっても同じです。一見すると、誰もがうらやむような会社、組織に属していながら、あっさりとその職を捨てて、スタートアップなどに移っていく若者。


大手企業の皆さんは、この危機的な状況をもう少し深刻に捉えていかないと将来的にもっと大きな問題に発展しかねないと思います。事は採用の問題にとどまらず、社風だったり企業としての競争力に関することです。辞める人が多いという事は、企業としての魅力が低下してきているという事の現れですので。


現代の若者は、昔ほど従順ではなく、単なるわがままでもなく、意外と自分の将来について現実的に考えている人が多くなっているということではないかと思います。横並び人生から、個々の選択が重視され且つ、実際に自由に選択できる世の中に変わってきたのかもしれません。




中小企業にとってはチャンスだと思う

 若者が大企業から飛び出してしまう理由の一つとして、面白い仕事を任されるまでの下積み期間が長い、、、という事がありますが、中小企業ではそれを短縮することはできます。というよりは、人がいないので待っている時間もない。なので、人がなかなか採れないとお困りの中小企業では、求人を行う際にどんな経験ができるのか、どんな仕事を任されるのか具体的な情報開示を行うことで良い人材を採れる可能性は少しはあると思います。昔は中小企業というだけで大卒が採用できないとか、そういうのが当たり前でしたが、今はそうではない。会社の魅力を適切に伝えることで、優秀な若者を獲得できるチャンスはあるので、そこに手間暇を惜しまず努力できる会社かどうかで決まってくると思います。





より重要になった心理的安全性

 私が社会に出た頃は「パワハラ」などという言葉は存在していませんでした。怒鳴られるのは普通にありましたが、陰湿な人はそんなにいなかったようには思います。でも、最近のパワハラ事例を聞くと、かなり質が悪い、心理的なダメージを与える陰湿ないじめが横行している。これって、上司になっている世代の人たちが、昔より精神的に子供なのではないかと思ったりします。いろいろ事例を聞きますが、本当にレベルの低い話が多く、これがそのまま日本企業の競争力低下につながっているんだろうなと思います。


いつ、何をされるか分からないような会社では、社員が自分の持てる力を存分に発揮することなんで無理ですよね。残念ながら、未だに昭和生まれの多くの経営者は、この心理的安全性の重要性を理解されていない人が多いです。最近も自動車メーカーで、長年に渡る品質検査の不正が行われていたわけですが、これらも心理的安全性が確保されていない職場であったがため、生じた問題なのかもしれません。


これ、実は日本企業独特の話ではなく。アメリカはじめ海外企業でも上司によるパワハラはかなりの確率で存在します。更にはセクハラ、人種差別まであるので日本企業の方がまだましだったりするかもしれません。ただ、日本より海外の方が転職による人材の流動性が高いので、長年に渡り不適切な職場に勤め続ける人は少ないと思いますが。


ということで、ここでお伝えしたかったのは、経営者の皆さんには、自社社員における「心理的安全性」が確保されているか、よーく考えて頂きたいということです。ここは、採用の問題だけでく社員のパフォーマンスに直結するので、競争力に大きな影響を及ぼす問題となります。心理的安全性、今一度、自社がどうか客観視してみてください。




若者への対策はどうすれば?

 機会を与えることが大事だと思います。そのためには、OJTと称して現場へ早々に出し、放置するのではなく、ちゃんと面倒を見てくれるメンターや上司がいて、入社間もないころからコミュニケーションを密に取りケアすることが大事だと思います。甘やかすのとはちょっと違うのですが、相手を観察し、何をどう伸ばせば人材として花開くのか?そこをよく上司が見て、成長の機会を早めに与えることです。最初は、おそらく成功ではなく失敗の経験が多くなるはずです。失敗しても辞めない、しぶとさも必要で、何でも助けてあげれば良いというわけではないので、その辺が難しいところですが。


つまるところですが、しっかりと上司が部下を観察し、適切な機会を与えるという事に尽きます。




まとめ

 現代の若い人たちは「我慢ができない」「合わないとすぐ辞める」というネガティブな見方だけでなく、企業側としては会社に問題がないか考えてみる必要性もあるという事をお伝えしたかった次第です。特に、心理的安全性はよく考える必要があると思います。




以上




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