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執筆者の写真Takeshi Sekine

本当の優しさ

更新日:2022年7月4日

 自分が家業に入ったころ、何度も先代から「社員を大切にしなさい」という教えを受けていた。当時は、まだ30代半ばで中途半端に若く自身だけはある感じ。この状態では、本当の意味で人を大切にするとか、優ししくする意味が分かっていない。今回は、どうやって自分が変わっていったかのお話です。





会社に入りたてのころ

 そりゃもう、手に負えない生意気な人間でした。それまでは人も羨む世界1位のIT企業に勤め、そこそこの成績も上げていましたので怖いものなしです。何でもできると無意識に思い込んでいたと思いますし、仕事ができない人がいたら、入れ替えればいいやくらいに本気で考えていたと思います。会社に対しても、あくまでもキャリアを築くための階段の一つでしかなく自社の社員にもスキルが身についてきたら、当社からよりいい会社へ移ってもいいんだという話をしていた記憶があります。


さて、こんな人間に社員は付いてきてくれるでしょうか?



ご想像の通り

 誰も心から慕ってくれる人はいなかった。


自分も分かっていたが、経営者とはそういうものだと思い込んでいた。会社を変えるためには、誰かが嫌われ者になる必要がある。その役目が自分だと。自分のやっている事、発言している事は間違ってないと。


しかし、アトツギとしての責任感だけは人一倍強かったですね。会社をもっと大きくしたい、立派な会社にしたい。でも、大事な事がズレているというか欠落しているのです。


それは...


何のために?


という本質的なこと。



ここが違っていると大成できない

 今にして思えば、当然な事なんですが、当時はまるで分かってなかったですね。これを正しく分かっている経営者は、だいたい大丈夫なのですが、言い換えると他が良くても、これが違っている人は経営者として大成できない。


私がコンサルの仕事でアトツギの方へ最初に質問するのも、これに近い質問を投げかけます。この最初のボタンが違っている人は、どれだけ仕事のスキルが高かろうが、経営者として大成できない。なので、最初にこれを確認しています。



「何のために?」の問いに対して、社会貢献、社員のために。。。というような答えが返ってくる人なら、私欲のためだけに事業をやっているわけでないので人を助けたり、応援することが自然な行為になるのです。


でも、これが私欲に絡む目的で仕事をしている人だったら、、、、


”人に優しくしたり、社員を本当に大切にすることの意味を分からないかもしれない”



思い当たる方は、いませんか?

自分が経験者なので分かりかますが、ある意味、仕方ないと思います。それでも本人は一生懸命で会社を何とか良くしたいという思いは、おそらく本物なのです。


ただ、本当に大事な根っこの部分を分かっていないだけ。

意外と多くのアトツギの方が、経験なさっている事と思います。


でも、若いときは気づけないんですよねー。そこが難しいところです。

じゃあ、私がどうやって変わっていったか。。。




それは、以下のリンクをご覧ください。私が数年かけて、年商3.2億、年間赤字1.8億のホテルを再建していた頃に味わった挫折によって自分は救われました。




以上


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