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執筆者の写真Takeshi Sekine

自分に厳しすぎる社長を救う方法

 社長になるような人は、自分自身のパフォーマンスにもかなり厳しい結果を求める人が多いものです。私もそのようなタイプでしたが、ある時気づきました。会社が砂漠みたいになっている事を。今回は、自分に厳しい社長が経営するとどうなるか?というお話です。





自分に厳しい社長が経営する会社の社風

 社長就任前のプレーヤー時代、与えられた職務をキッチリこなし目標を達成し続け、エースとして君臨し続けてきた強者。仕事には真面目に取り組み、常に目標を達成することを自分に課し、絶え間ない努力を重ねてこれまで生きてきた。傍から見れば「スーパーマン」「スタープレーヤー」的な存在でしょう。


チームのメンバーとして働いている間はそれでもOKですが、部下を持つようになったらチームメンバーがどんどん辞めていく。マネージャーに昇進させた側は「アレ???、なんか違う」なんて場面見たことありませんか?


こんなタイプが社長に就任してしまうと、間違いなく社内が殺伐とした社風へと見る見る変わっていく。部下に対してより高いパフォーマンスを要求し続け、いつしか部下が疲弊して人が辞めていく。よくあるパターンです。



自分に厳しい人の特徴

 自分に厳しい人の最大の特徴は「不完全を受け入れられない」ということです。

自分はもっとできる。努力すれば乗り越えられる。この成功体験が身に染みている人種なんです。従って、自分が理想とする状態から少しでもズレが生じてくると自分は勿論、部下に対しても理想状態へ近づけるためにプッシュしまくる。計画からズレると、イライラし始め、部下に対しての叱責が始まってしまう。


目標を達成するのが当たり前になっていて「達成できない=努力が足りない」という思考が頭の中で出来上がっているのです。残念ながら、このタイプは自分が変わらない限り、優れた経営者・マネージャーにはなれません。




不完全な自分を受け入れられないメカニズム

 一言で表現するなら「自分自身を大切にしていない」からです。


自分に対して厳しいパフォーマンスを求めるがあまり、自分自身をも労わっていない。常に緊張したり、力んだ状態で働いているため日々の生活でも充実感が低く、競争にさらされている強迫観念を持っている。努力し続けなければ、ライバルに負けてしまうという考えが頭の中を支配しているのです。”私は、こんなはずじゃない。もっとイケるはずだ!”こんな調子で生き続けてきた人たちです。良く言うなら「ストイック」、でも実態は自分自身に無理を強いる残忍な支配者。満足を感じるのは、ライバルに打ち勝ち、称賛を浴びるほんの一瞬だけです。いやー、この生き方は辛すぎる。


「不完全な自分」「できない自分」を受け入れることができない人なんでよ。

でも、考えてみてください。常に何でもNo.1、出来ない事はない!、こんな人って現実にいると思います?神様じゃないんだから、、、


そもそも、何でもかんでもNo.1である必要が本当にあるのか?って話です。

自分自身に鞭を打ち続け、無理やり突破していこうとする。相当に無理がかかっているのに自分の状態を顧みず前進あるのみ。

これは「前向き」とは似て非なるものです。強迫観念でしかない。

このようなタイプの人は、自分のことで精一杯で全く余裕がない。誰からも称賛され続ける人物像を演じ続けるために必死で生きている人なのです。


これが、不完全な自分を受け入れられない人の思考メカニズムです。



まずは、不完全な自分を受け入れること

 ここから抜け出したいと思うなら、不完全な自分、理想とは異なるありのままの自分を受け入れることです。「あー、自分はこんな弱点があるな。これ苦手だな」と素直に認めること。人間、苦手な事が1つ2つあっても、絶対に生きていけます。仕事上の欠点によって人生がメチャクチャになるようなことは殆どないはず。


自分の「ありのままの姿」を受け入れるようになってくると、自分を労わる事が出来るようになってくる。「努力と無茶」は違うという事が解ってくる。


そして、次第に自分自身を大切にするように変わります。これは「自分への関心」が芽生えた状態ともいえると思います。自分自身を大切にできない人って、他人に優しくできないんですよ。自分自身への関心も低いので、他人への関心すら持てないのです。



自分自身への関心が伝播する

 次いで現れる変化として、一緒に働いてくれる社員に対しての関心が芽生えてくる。「彼らなりに頑張ってくれているな」、、、と考えられるようになってくる。

そうなると、段々と部下にとっての「無茶と健全な努力」の違い分かるようになっていく。


ここまでくれば、部下一人一人に対して相手の状況を考慮した適切なアドバイス、声かけができるようになってきて、社風が徐々に変わっていくはずです。自分を大切にするように、部下を大切にすることができるように変わっていくのです。




まとめ

 部下を叱責する前に「自分自身に対して厳しすぎないか?」という事を一度考えてみてください。「自分は、今、充実した日々を過ごせているか?」考えてみてください。


人は神様じゃありません、万能な人は自分も含めていない。万能である必要もない。会社という組織でビジネスをやっているのであれば、皆がお互いを大切に思いやりながら、協力しあって個々の不完全を補えば良いだけの話です。一人一人が完璧である必要はない。


そこに気づければ、会社は変わっていきますよ。

そのためには、まずは「不完全な自分を受け入れる=自分を許す」

これが出来ると、他人への「思いやり」「感謝の気持ち」が自然と湧いてくるものです。


ここから始めてみてください。

せっかく生まれてきたんだから、人生、楽しまないとね。



以上










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