本当に優れた経営者は、ビジネスモデルを磨く
- Takeshi Sekine
- 3 日前
- 読了時間: 4分
経営者のためのブログVol.226
~商品を磨く経営と、仕組みを磨く経営の違い~
多くの経営者が「良い製品をつくろう」「サービスを改善しよう」[「新規事業を始めよう」「新商品を開発しよう」と努力しています。それ自体は素晴らしいことです。
しかし、実は**“あと一歩届かない経営者”ほど、製品やサービスを磨くことに力を注ぎ、“本当に優れた経営者”ほど、ビジネスモデルを磨くことに注力している**のです。
この違いが、結果として大きな差を生みだす。
何度となく、思い知らされることです。優秀な経営者と話をしていると、ビジネスモデルの話しかしない。

製品を磨くことは重要、でも限界がある
多くの中小企業が、「良いモノをつくれば売れる」と信じています。確かに、品質や技術を高めることは大切です。
しかし、それだけでは市場での勝負に限界がある。なぜなら――
競合も同じように改善している
差別化がすぐに真似される
コストが上がり、利益率が下がる
どんなに努力しても、“モノを磨く競争”に入ると、いつの間にか消耗戦に巻き込まれてしまう。
優れた経営者が磨くのは「仕組み」
本当に優れた経営者は、製品やサービスそのものではなく、**「ビジネスモデル」**を磨きます。
つまり、「どうやって利益を生むか」という仕組みそのものを設計・改善しているのです。
例えば――
価格の決め方を変える(売上ではなく利益中心へ)
販売チャネルを変える(直販化・サブスク化・紹介モデルなど)
顧客との関係性を変える(単発販売から継続課金へ)
同じ商品でも、仕組みを変えるだけで利益構造はまったく違うものになります。
なぜ多くの経営者は“仕組み”に目を向けないのか?
理由はシンプルです。
「仕組み」は目に見えにくいから。
製品の改良やデザインの改善は目に見えて分かります。一方で、ビジネスモデルの設計や利益構造の改善は時間がかかり、すぐには結果が出ません。
だからこそ、ほとんどの経営者が“短期的に効果の出やすい改善”へ流れてしまうのです。しかし、そこにこそ経営の落とし穴があります。
新規事業は1つのサービス・商品でしかなく、ビジネスモデルの一部でしかない。全体を設計する力が圧倒的に重要だと個人的には思います。
ビジネスモデルを磨くとは「会社の仕組みを再設計する」こと
ビジネスモデルを磨くとは、単なる戦略論ではなく、現場の動き方・お金の流れ・顧客との関係を見直すことです。
「どんな顧客に、何を、どう届けるか?」
「利益はどこで生まれ、どこで失われているか?」
「社員が動きやすい仕組みになっているか?」
これらを再設計できる経営者こそ、真に“ビジネスを動かす人”です。会社の本質的な成長は、商品ではなく仕組みの変革から始まります。
今すぐできる「ビジネスモデルを磨く第一歩」
ビジネスモデルを磨く第一歩は、“数字と流れを見える化すること”です。
どこで利益が生まれているか?
どの顧客層が支えているか?
どんな取引形態が負担になっているか?
これを整理するだけで、改善のヒントが見えてきます。そして、そこから逆算して「何を変えるべきか」を考えるのが、経営者の仕事です。
まとめ
製品やサービスを磨くことは大切です。しかし、それだけでは“あと一歩”届かない。
本当に優れた経営者は、「仕組み」を磨く人です。
良い商品よりも、良い仕組みをつくる
技術よりも、利益を生む構造を設計する
改善よりも、再設計に時間を使う
ビジネスモデルを磨くことこそ、経営者の最も重要な仕事です。目に見えない部分にこそ、未来の成長の答えがあります。
決まって有能な経営者は、ビジネスモデルの話をする。
先日も2名の有能な経営者とお逢いしましたが、二人とも最初から最後までビジネスモデルの話に終始していました。再会が楽しみな二人でした。
以上、ランナーズ関根でした
ホームページリニューアルが終わりました。
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