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社長は「ラッキー」を「運」へと変える必要がある

執筆者の写真: Takeshi SekineTakeshi Sekine

 新しく社長に就任すると、偶発的なことが起きたりします。たまたま大きな仕事が受注できたり、あるいは不運に見舞われ業績が落ちる事もあり得ます。今回は、経営における「ラッキー」と「運」の違いについて解説します。




ラッキーと運の違い

 誰でも生きていれば、1度や2度のラッキーパンチって経験することありますよね?意図せぬ偶然によって棚ぼたで大きな仕事が獲れたとか、入手困難と思っていたものが、偶然、目の前に現れたとか・・・


経営に於いても、ラッキーという現象は起こり得ます。

実は、私も過去に経験した事があります。以下のその経験をご紹介します。



(ラッキーパンチの経験談)

今から13年ほど前、私が中心となって新規事業を立ち上げたことがありました。当時は家業で働く1人取締役という立場でしたが、社長であった父は私に本業と関連性の非常に薄い事業でしたが、新規事業の立ち上げを容認してくれていました。許可だけでなく、お金も出してくれていました。


詳しい事業内容は割愛させて頂きますが、インテリア雑貨のブランドを立ち上げて全国の百貨店やインテリアショップなど小売店へ販売するビジネスでした。

本業とは関連性が薄く、且つ参入した市場に対する知見や経験はゼロの状態で、頭からリスクに突っ込んだのです。普通であれば、素人集団がただでさえ生存競争が厳しい業界へ参入して成功できるはずがありません。


しかし、事業の立ち上げに於いて私たちはラッキーパンチを引き当ててしまったのです。インテリア業界の知見は皆無でしたので、パートナーとしてデザイナー・業界にコネを持つPR会社の方と契約し、商品開発を行ってビックサイトで開催される著名な展示会へ出店し、商品数が僅か3つしかないブランドであったにも関わらず、ものすごい反響を得たのでした。当時は、新聞・雑誌・テレビの取材もたくさん受け、正直、私が一番驚いたのでした。内心「上手くいくはずない」と思っていたところ、あちこちのバイヤーから声がかかり、北海道から沖縄まで商品が並んだ店舗は瞬間風速で1,000店舗を超えるとんでもいない事態になったんです。皆さんがよくご存じの大手百貨店は全制覇、フラン・フランなど大手のインテリア雑貨ショップでも扱われていました。


これは・・・大変なことになったなと当時は考えており、完全に浮かれてしまったのです。


実は、これが「ラッキー」という現象なんです。

「ラッキー」というのは「まぐれ当たり」なので何回も続くものではないんですね。たまたま、当たったというだけなので、再現性がないのです。


 この事業は最初は想像をはるかに超える反響がありましたが、話題性の割には販売数が思うほど伸びなかったのと、その後に出した商品の売行きも爆発的とまでは行きませんでした。これ、完全に「ラッキー」なんです。





ラッキーを「運」に変える

 残念ながら当時の私は、「ラッキー」を「運」へ昇華させることができませんでした。

「運」というものは「ラッキー」と違ってある程度、期待値の持てるチャンスを待ち受けている状態です。まぐれではなく、ある程度の可能性を事前に予測して勝負を賭けているということです。


「運」をまぐれ当たりと解釈することもできますが、「運」は期待値の高いチャンスと解釈すると「ラッキー」程の偶然ではない訳ですよね。


じゃあ、「運」ってどうやって手に入れるのか?


ここが、経営です。まさに経営です。

チャンスが転がり込んできたら、「待ってました」とばかりにチャンスをキャッチする。言い換えるなら「待ち伏せの経営」という感じでしょうか?


私は雑貨事業をやっていた当時、「待ち伏せの経営」まで全く追いつきませんでした。常に小売店のバイヤーから新商品を高速で出すように催促を受け続け、自分たちが主導権を握って商品を開発したり、販売する余裕が全くありませんでした。


もともとは、「ラッキー」で瞬間風速ですが1,000店舗以上の販路をもっていたのです。まぐれ当たりにしてはデカすぎるホームランでしたが、その得られたものを乗りこなし、ラッキーを「運」へと消化できずに終わったのがこのビジネスでした。



今の自分なら、もっと違うやり方もできたかもなと思いつつも、やはり経営に「運」は必要だなと思った次第です。


ラッキーと「運」の違い、お分かりいただけましたでしょうか?

社長の皆さんは、ぜひ「強い運」を身に付けてください。経営には絶対に必要です。



以上、ランナーズ関根でした。







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