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  • 執筆者の写真Takeshi Sekine

何をもって成功と言えるのか?

 アトツギ、起業家に関わらず経営者には成功という成果が求められます。しかし、この「成功」という言葉を取り違えると苦しむことになる場合もある。莫大なお金を稼ぐことがあなたの成功ですか?、毎日楽しく好きなことが出来たら成功ですか?今回は成功の捉え方について書いてみます。




企業で働く人の場合

企業で働くビジネスマンの場合、「成功=出世」という分かり易い目標になるのかもしれません。私も10年近くサラリーマンをやっていましたが、やはり目標は稼いで出世する事だった気がする。決して悪いことではありませんが、成功の主語が誰だったかというと「自分」なんですね。自分がどれだけ評価されているか?自分がどれだけ稼いでいるか?


当然、競争する相手は同僚です。競合他社ではない。会社からは「あなたの競争相手は外にいる」と言い聞かされますが、組織の中で比べられて働く限り、リアルな競争相手は悲しいかな同僚です。そして会社の評価指標に従って上司から点数を付けられ、どれだけ上司に評価され出世したり年収を伸ばせるかが成功のバロメーターになってくる。きれいごとでは何とでも言えると思いますが、これがリアルなサラリーマンの実情だと思います。


 企業で働く全ての人がそうかというと必ずしもそうとは限りません。社会に貢献する事を目標に真剣に働いている志の高い方も大勢いる。企業で活躍した後、大学などのアカデミックな世界で人材育成に励む方も大勢いらっしゃいます。こういう方は、目標年収〇〇〇〇万円とか考えて働いていないと思うんですね。また、社内での競争に疲れ果ててある年齢を境に自ら競争の世界から足を洗い、それまでとは違う働き方を選ぶ人も大勢います。特に外資系で働いている人は、そういう人が結構います。



では、経営者、アトツギはどうか?

私もそうでしたが、やはり最初は業績をグイグイ伸ばして稼ごうとしました。そのため、いろんな事に手を出します。新規事業、業務改革、組織変更、M&A。。。それ自体が悪いことは全くありません。そもそも経営者は会社を存続させていく使命がある。でも、そういう時って自社の本当の強みに気づけていない事が多いです。上っ面の理解だけで、新しい事業に頭から突っ込む。無理やりの理屈でシナジーがあるとか言い出す。でも本当は違う。


ここであえて「存続させる使命がある」と書きました。

私の友人で、京都の宮津市で歴史ある「お酢屋」を営む人がいます。彼は知り合った頃から、蔵の拡大・成長に全く興味がないと言っていました。なぜかと尋ねると「味を守り存続する事が自分の役目だから」という趣旨の答えが返ってきました。やみくもに新商品を出し、手作りの製法で作ってきたお酢を量産し拡大することは全く興味がないと。お酢と日本の食文化を後世に伝える使命感を持って彼は仕事をしているのです。


なので、彼にとっての成功はビジネス拡大ではありません。とはいえ、今どうなっているかというと製法を守りつつ、製造キャパを超えない範囲で新商品を作り、コアなファンを増やしレストラン、寿司屋の経営にも乗り出し多角化している。でも、彼の中で持っている基準から外れるような経済的拡大だけを求めた事業拡大はやっていないはずです。



何を言いたいかというと、特に中小企業にとって経済規模を拡大する事だけが成功ではないという事です。もし、あなたの成功という定義、主語が「自分」になっていたら要注意です。経営者が成功の中心を「自分」においてしまうとブラック企業化してしまったり、焦って無謀な新規事業に乗り出してしまったりする危険性があります。アトツギの方で、サラリーマン感覚が抜けていない人に見られるのが「自分」中心の目標であり成功の追求です。




さて、あなたの「成功」は何?

中小企業の経営者、アトツギの方は少し考えてみてください。


もし、成功の主語が「自分」だったとしたら、売上、規模、シェアを追う目標を立てているかもしれない。それが、真の成功をつかむための手段や通過点であるならOKですが、事業拡大の末に世の中に提供するものが何か考えてみるのも大事なことではないかと思います。

大企業の場合、規模を追う戦略が有効な場合があるので中小企業とはそもそも戦い方が違います。中小企業が大企業と同じような規模拡大の戦略をとってもうまくいくとは限りません。


このように、中小企業は会社の拡大だけが成功とは限らない。おそらく、先日、他界した稲盛さんもそうだと思います。あの方の様々な書籍を読むとその変化が起きている事が分かります。迷った結果、悟りの境地に至っている。偉大な経営者になればなるほど、成功の主語が「世の中、他人」になっていると思います。このような心理状態になっている経営者が率いる会社が結果として経済的にも成功しているのではないかと思います。






終わり


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