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“いいからやれ”の代償──指示待ち社員が生まれるメカニズム

  • 執筆者の写真: Takeshi Sekine
    Takeshi Sekine
  • 6月15日
  • 読了時間: 5分

 部下の数が増えれば、それだけ多様な部下と接することになります。

そうなれば、当然ながら「怒り」「憤り」という感情を抱くものですが、今回は、そんな感情がどのような結果をもたらすのかについて、私自身の経験を交えてお話しします。

“いいからやれ”の代償──指示待ち社員が生まれるメカニズム



怒りが湧いてくる場面

 私の経験上、以下のような場面で感情が高ぶり、頭に血がのぼることが多々ありました。


  • 自分が頼んだ内容と違うやり方で部下が仕事を進め、問題が発生したとき

  • 言い訳ばかりで、本質的な問題に取り組まず、他人事のような態度を取るとき

  • スケジュールが遅れているのに、改善の気配もなく「全力でやっています」と言い張る

  • 同じミスを何度も繰り返すとき

  • 指摘に対して開き直り、言い返してくるとき


これらのケースは、社長に限らず、部下を持つ立場の人なら誰でも経験することではないでしょうか。法令違反や社内規定違反のような明確なルール違反ではなく、期待していた成果やプロセスと異なる「がっかり」の場面で怒りが湧いてくるのです。





怒りの代償

以前の私であれば、そりゃ、怒ってましたよ。烈火のごとく。

でも、そういことが続くと、だんだんと会社の雰囲気が悪くなり、社員との会話も減っていき、いつしか1人になる。仕事も楽しくないし、辛い気持ちになるだけ。


 自分の思い通りにならないと怒りが湧く、結果だけでなく「やり方」が違うだけで「怒り」が湧きだす。こんな心持じゃ身が持たないっすよね。客観的に考えても燃費のいい働き方じゃないです。誰も幸せになれないマネジメント手法です。



一番よくないのは、「いいから、やれ」という一言。これを放った瞬間、部下はこれ以降、思考することを止め、あなたの支持を待つ低パフォーマーへと生まれ変わるのです。


 新入社員は、先輩社員から「上からの指示に従っておけばいい」と教え込まれる。こうして、思考停止の社員が蔓延していくのです。元を辿ると、経営者の言動が原因なんですよ。勝手に社員が指示待ちになることはあり得ません。そうさせる原因がある。


わかりますよね?でも、結構、このセリフ(=いいから、やれ)を吐いている社長・中間管理職は多くいらっしゃます。 


あなたご自身は、思い当たる節はありませんか?





解決のために必要なこと

社員を変えたい、会社を変えたいのなら、まず「あなたが、変わる」しかありません。

もしくは、社長(=トップ)を交代させるか・・・


具体的には、

  1. 怒りに任せて叱責するのをやめる

  2. なぜ、このような現象になっているのか根本原因を社員と探索する(人へ責任追及ではなく、事象としての問題点を探る)

  3. 解決策の協議・意思決定。そして実行を急ぐ

  4. その上で、再度、なぜ、このような問題が起きたのか社員と話し合う。この場合、社員と1:1にならない方が良いです。3人くらいが良い。ただし、上部が2名だと駄目、現場2名が良いかも。

  5. ここで、今、起きた問題だけに目を向けるのではなく、他にも似たような「問題が起きていないか?、そもそも、なぜ、このような問題が生じてしまったのか?根本原因は何か?

  6. 経営者に起因する原因があるのであれば、そこは冷静に話を聞き、合理性があるのであれば正すように経営者側も反省するべきです。しかも、言葉に出してね。


ここまでの流れですが、「叱責」ではなく「対話」という感じですよね。こんな感じで進めていけばい良いと思います。




正直、年齢的なものもあります

 過去の自分を考えますと、精神的に成熟が足りていない若い頃は、怒りを抑えることができませんでした。相手の立場や状況を考えることなく、自分が求めている結果や状態になっていないと反射的に怒り出す。


しかし、子育てや自分自身が徐々に年齢を重ねていくに連れて、相手の状況も考えるようになりますし、怒ったところで状況が改善するわけではないという事を学習し始めると怒りが無駄に思えてきて怒らなくなったりします。


これは人によると思いますが、私は無駄なエネルギーを使いたくないから怒らないだけで、相手のことを第一に考えてというだけではないです。そこまで人間できていないので。。。ただ、なぜ、そうなったのかは部下の言い分もあるので、そこは耳を傾けるようにはするようになりました。これを聴かないと「いいから、やれ」と変わらないんですよね。部下からすると。


若い時はどうしても結果を早く出したいので急いだり、焦ったりしがちですが、ある程度の年齢になると焦りも少なくなるので怒りは制御できるようになると思います。


歳取りすぎると、逆に短気になって怒ってばかりの社長さんもいます。

私はそうなる前に引退した方が良いなと自分では思っていますが。




最後に、今日、書いた話というのは会社・職場に限ったことではなく、夫婦関係や子育てでも同じことが言えるんだと思います。


毎度毎度、ダメ・ダメ・ダメ。。。と言われ続けると、誰だって我慢の限界は来るでしょう。子供だって毎日のように「勉強しろ」って言われたら、そりゃ参るよなと思います。


会社であれ、家庭であれ、ポジティブな会話が交わされていれば良い方向に行くのではないでしょうか?全て自分が思うように望むように他人や環境を制御することなどできません。


欲張りすぎると自分自身が疲弊してしまうので、ご注意ください。程でよいのです。



以上、ランナーズ関根でした。









 
 
 

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