top of page

便利すぎるAIが、経営者の脳を弱らせていく。

~AI依存が、経営者から判断力を奪っていく~

経営者のためのブログ Vol.232


最近、多くの経営者がAIを使い始めています。情報収集、調査、文章の下書き…こうした用途であれば、AIは非常に有効なツールです。


しかし一方で、私はここ半年ほど、少し危険だと感じる場面も増えてきました。

「経営判断までAIに相談してしまう人」が明らかに増えているのです。


AIを使うこと自体は問題ではありません。問題なのは、AIに“考えてもらう”癖がつき、気づかぬうちに 経営者自身の判断力が弱くなっていく ことです。



ree


AIに“結論”を委ねると、経営者の判断力は確実に鈍る

経営の判断というのは、本来、自分の頭に汗をかいて、情報をかき集め、仮説を立て、未来を読みながら決めていくものです。


しかし、判断が難しいテーマほど、「AIに相談したら早いかも…」と頼りたくなる。そしてAIは、非常にそれっぽい“答え”を返してきます。


この状態を繰り返すと――

  • 自分で考えなくなる

  • 脳の使い方が変わる

  • 判断する力が退化する


つまり、経営者としての“戦闘力”が落ちていくのです。

AIが悪いのではありません。AIに考えさせすぎる“依存状態”が危険なのです。






スマホ依存社会と同じ落とし穴が、AIにもある

街中を歩くと、ほとんどの人がスマホを見ています。

  • 信号待ちでも

  • レストランで料理を待つ間でも

  • 電車を待つときでも

  • 電車に乗っている間でも

常にスマホの画面から目を離しません。


これは“便利”のレベルを超え、すでに 依存 の領域に入りつつあります。

AIもまったく同じ構造を持っています。むしろ、SNS以上に依存を生みやすい。







AIがつくる「情報バブル」という罠

AIは、あなたがWEBやSNSで閲覧した情報を学習し、あなたが“興味を持ちそうな情報”を延々と流してきます。


  • 好きそうなニュース

  • 好きそうな意見

  • 同意しそうな主張

  • 気になりそうな広告


あなたが没頭し、反応し、長く滞在する――その行動に合わせて、AIはどんどん“あなたがハマる情報”を送り込んできます。


ユーザーの脳では、報酬ホルモン(ドーパミン)が分泌され、

没頭 → 依存 → 思考停止 → 行動が誘導される

という連鎖が起きます。



これは、実際に世界のAI研究者の間で大きな議論になっている問題です。






AI社長の方が社員に好かれる?という衝撃的な話

ある社長さんからこんな話を聞きました。

「うちの社員が、“もう社長いらない。AI社長で良い”と言ってきてね…笑えないよ」

なぜそんなことを言われたのか?

社員いわく、

  • AI社長は怒らない

  • 感情的に圧をかけてこない

  • 冷静に相談に乗ってくれる

  • 何でも答えてくれる

だから「リアル社長より相談しやすい」のだと。

冗談のようですが、半分は本気です。

AIの便利さが、人間社長の“存在価値”を薄めつつある。これは、本当に恐ろしい変化です。







AIは便利。でも“使われてはいけない”

AIは、経営に役立つ最高のツールです。正しく使えば、仕事の質もスピードも劇的に向上します。

しかし――

AIはSNS以上に、人を依存させる力を持っています。

SNS依存による子どものメンタル問題は、今や世界中で問題になり、政府が規制に乗り出す国すらあります。

その数倍の依存性を持つのがAIだと、私は思っています。





経営者として、AIとどう向き合うべきか?

あなたの判断力、洞察力、決断力は、AIに置き換えられるものではありません。

むしろ、AIを使いすぎるとこれらが劣化していきます。


  • 情報収集にAI

  • 調査の効率化にAI

  • 文章の下書きにAI

ここまでは問題ない。



しかし、経営の“最終判断”は、自分で行うこと。

これを手放した瞬間に、経営者としての力が下がります。





まとめ

AIは便利。しかし、便利であるほど危険でもある。

  • 判断をAIに任せるな

  • 依存すると戦闘力が落ちる

  • 情報バブルに巻き込まれる

  • AIに“思考を奪われる”危険性がある


AIはあくまでツールであり、経営者の脳や感性の代わりにはなりません。

経営者の皆さん、どうかAIとは距離感を間違えず、“使う側”に立ち続けてください。



便利に頼りすぎると、自分の判断力が腐食します。

経営の判断は、AIではなく、あなた自身の頭と覚悟で。






以上、ランナーズ関根でした。


 
 
 

コメント


© Runners Corporation 2025

​ランナーズ株式会社

​〒113-0033 東京都文京区本郷1丁目33-4

UP BASE水道橋 301

  • X
  • Facebook
  • note
bottom of page