なぜ社長は「正解」を探してしまうのか?
- 関根 壮至

- 2 日前
- 読了時間: 4分
――経営に正解がないと分かっていても、探してしまう理由
~経営者のためのブログVol.238~
経営者と話していると、よくこんな言葉を耳にします。
「正解が知りたい」
「失敗しないやり方はありますか?」
「他の会社はどうやっているんですか?」
頭では分かっているはずです。経営に、絶対の正解はないということを。
それでも、多くの社長は無意識のうちに「正解」を探してしまう。
なぜなのか。今回は、その理由を整理してみたいと思います。

理由①|会社員時代の成功体験が抜けない
多くの社長は、もともと会社員として優秀だった人です。
会社員の世界には、ある程度の「正解」が存在します。
上司の期待に応える
評価基準に沿って成果を出す
マニュアルや前例に従う
正解に近づくほど、評価され、出世してきた。
この経験があるからこそ、経営者になってからも、無意識に同じ思考を使ってしまうのです。しかし、経営の世界では正解は与えられません。
理由②|判断の責任がすべて自分に返ってくるから
経営者の判断は、誰かがフォローしてくれるものではありません。
判断が遅れれば、業績に影響する
間違えれば、人の人生を左右する
言い訳は通用しない
この重さを前にすると、人は自然とこう思います。
「正解が分かれば、安心できるのに」
正解探しは、責任から逃れたい心の裏返しでもあります。
理由③|失敗を「個人の失敗」と捉えてしまう
本来、経営における失敗は「試行錯誤の一部」です。
しかし、多くの社長は、失敗をこう捉えてしまいます。
自分の判断が悪かった
社長失格なのではないか
周囲にどう思われるか
こう考え始めると、失敗を極端に恐れるようになります。
結果として、「失敗しない正解」を探すようになる。
しかし皮肉なことに、失敗を恐れる経営ほど、失敗しやすい。
理由④|情報が多すぎる時代に生きている
今は、成功事例・ノウハウ・ランキングが簡単に手に入る時代です。
このやり方が正しい
今はこれをやるべき
成功している会社はこうしている
情報が多いほど、社長は迷います。
そして、「どれが正解なのか分からない」という状態に陥る。
情報が増えたことで、正解を探したくなる誘惑も増えたと言えます。
正解を探し続ける社長に起きること
正解探しが続くと、経営には次のような影響が出ます。
判断が遅くなる
決めきれなくなる
現場に過剰に口を出す
小さく試すことができなくなる
結果として、会社の動きは鈍くなり、社長自身も疲弊します。
経営者が持つべきなのは「正解」ではなく「軸」
では、社長は何を持つべきなのか。
答えはシンプルです。
正解ではなく、判断の軸です。
自社は何を大事にするのか
どこで勝つのか
何はやらないのか
失敗をどう捉えるのか
この軸があれば、判断はブレません。
結果がうまくいかなくても、修正すればいい。
「正解を探す社長」から「決め続ける社長」へ
経営者の仕事は、正解を見つけることではありません。
決めて、試して、修正すること。
これを繰り返すことが、経営です。
正解を探すのをやめたとき、社長は初めて本当の意味で自由になります。
まとめ
社長が「正解」を探してしまうのは、弱さではありません。
会社員時代の経験
判断責任の重さ
失敗への恐れ
情報過多の環境
すべて、自然な理由です。
大切なのは、「正解はない」と腹をくくり、自分なりの判断軸を磨き続けること。
それができた社長は、迷いながらも、前に進み続けることができます。
経営に正解がない以上、社長に求められるのは「正解を探す力」ではなく、判断の軸を持ち、決め続ける力です。
しかし、この判断軸は、気合いや経験だけで身につくものではありません。
・社長は何を考えるべきなのか
・どこで迷い、どこで決めるのか
・何をやり、何をやらないのか
こうした「社長の実務」は、本来、体系的に学ぶべきものです。
弊社が運営する経営者向け「社長の実務アカデミー」では、経営に正解がない前提に立ち、それでも迷わず判断できるための思考の整理、判断軸、経営の実務を学べます。
「正解を探す経営」から、「自分の軸で決める経営」へ。
もし今、判断に迷いを感じているなら、一度、社長の仕事そのものを見直す機会としてご覧いただければと思います。
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以上、ランナーズ関根でした。



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