「世代交代でパフォーマンスが激変する」

更新日:1月25日

良くも悪くも、世代交代が起きると、その瞬間に会社のパフォーマンス・スピードが変わるというお話です。



企業で世代交代が生じますと、会社全体として今までできていたことが滞ったり、スピードが落ちたります。これを予測したうえで舵取りを行うのと、想定せずに経営するのとでは結果が違ってきます。


結論から申し上げますと、アトツギ経営者は交代直後は必ず会社のパフォーマンスが落ちるという前提で考えておいた方が良いと思います。日常的な実務だけでなく、場合によっては業績も一時的に下がる可能性もあります。ただし、すべてがこうなるわけではないので状況によります。



パフォーマンスが落ちるケース


これは簡単な話なんですが、仮に内部昇進で時間をかけて後継者が社長に就任したとしても、会社で働く社員の人たちにとっては、経営者としてのアトツギは全くの未知数です。

気心が知れた仲であっても、最初は必ず様子見が出てくる。また、方針がどう変わるのか社員はとても気にします。そこが明確になるまでは、社員の本当の安心感は得られません。

また、先代社長は少なくとも数十年という期間を経営者として会社を切り盛りしてきた安定感がありますし、経営するための自分の型を持っています。一方、新米社長は、交代直後はまだ自分の型を持っていません。


このような理由から、会社全体のパフォーマンスが一時的に落ちるのが一般的です。

しかし、焦ることはありません。一時の話です。

なので、世代交代した直後、アトツギの皆さんは社員の動きが悪いとか、物事が上手くいかないと焦る必要は一切ない。車のドライバーが変り、操縦される車のパフォーマンスが変るのは当然のこと。むしろ、これを逆手に、多少時間をかけてでも、自分で何でもやらず、社員と共に様々な取り組みを行う事がベストな動きです。




パフォーマンスが上がるパターン


一方で、反対のケースもあります。例えば、先代社長が超ワンマンで社員には命令するだけで、社員のことを会社の財産、仕事のパートナーとして認めていない、扱っていないケースです。このような場合、アトツギ経営者の方が仕事ができて、更に人に対する思いやりがある方であれば、世代交代と共に社員は期待を寄せ、今まで放置されてきた問題が一気に解決していくこともあります。


このような会社では、世代交代までにアトツギ経営者も先代社長に対して少なからずの違和感、あるいは怒りという感情を持っている事もあります。また、交代までに紆余曲折があり、おそらく先代とのやり取りで後継者は疲れているはずです。


なので、いずれにしても世代交代した際には、一気に短期間で事を進めず、慎重に会社という車の性能を見極める期間が必要です。運動でいえば、準備体操です。


前途しましたが、どんなにその会社で下積み期間が長かったとしても、経営者としての力量は社員、取引先から見れば未知数であり、わからないのです。自分で大丈夫だという事を時間をかけて証明していってください。



勘違い・張り切りすぎるな

間違っても、「俺・私の方が、先代社長よりデキル」と思わないでください。

本当にそうであったとしても、その自信が必ず己に向かって矢を放ってきます。

急ぐ必要はありません。世代交代の際、焦り・過信が大きな障害になるのです。

周りに支えてもらいながら、ゆっくり自分の経営スタイルを作っていってください。




ちなみに、私の場合はどうだったかと言いますと、、、

業績はずっと伸び続けましたが、業務・意思決定のスピードはやはり落ちました。


これは想定していた事でした。社長に就任する前から、トップダウン経営から社員が自分で考えて問題を解決していく、新しい価値を生み出していく会社に変えていくために、社員に対して簡単に答えを提示しないようにしていたからです。世代交代後は、より一層、その色を濃くしていきました。それまでトップに指示を仰ぐ働き方に慣れていた人たちが、いきなり「自分で考えろ」となるので、当然、戸惑います。答えを出すまでに、今まで以上に時間がかかるようになります。しかし、私はその時間を待っていました。突き放すだけではなく、時にはヒントを出したり、解決に必要な外部のリソースを引っ張ってきて、社員と一緒に仕事をしてもらうような環境整備に力を入れていました。その結果、徐々にですが私への相談回数は減り、相談に来るときも内容がより具体的な話へと変わっていきました。社員も自分で出した答えによって仕事を進めていきますので、当事者としての意識の変化、責任感が変ってきます。社員と共に成功体験を重ねていくことがとても重要だなと常々思っていました。社員の立場で考えても、言われたとおりに働くだけの仕事は楽ですが、つまらないのです。そのことに気づいてくれた社員は、一気に成長します。物の本によく書かれている事ですが、仮に社員が考えた結論で物事が上手く行かなかったとしても、そのことを強く叱責しない事です。任せているこちらにも責任がありますし、最初から上手くできる人なんていませんから。叱責したら、社員はそこで挑戦、変化に挑むことをやめてしまいます。成功体験を数回重ねるまでは、こちらも根気強く付き合う。




アトツギの皆さんにお伝えしたいこと#8

世代交代後に、会社は殆どの場合においてパフォーマンスが一時的に落ちるもの。なぜなら、運転手が変わるので車の走りは当然変わるから。


焦らず、過信せず、自分の経営の型を作っていくべし。



次回以降は、交代直後に回避すべき事、新米社長に襲ってくる誘惑についてご紹介していきます。





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