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コンサルタントを選ぶ前に、確認しておくべき3つのこと

更新日:5月4日

経営者のためのブログ Vol.254


「コンサルタントを入れたが、思ったような成果が出なかった」


支援の現場で、こういう話を聞くことがあります。費用と時間を使ったのに、的外れな提案が続いた。現場の実態を理解してもらえなかった。そういう経験をした経営者は、少なくありません。


コンサルタントの能力の問題である場合もありますが、実は「選び方」の段階で、すでにミスマッチが起きていることが多いのです。


今回は、中小企業がコンサルタントを選ぶ際に、事前に確認しておくべき3つの視点をお伝えします。




■ なぜ「実績あるコンサルタント」が中小企業でうまくいかないのか


まず、前提として理解しておきたいことがあります。


有名なコンサルティング会社や、大企業出身のコンサルタントは、大企業を相手にした仕事では高い成果を出せることが多いです。それは、大企業が「分業」を前提に組織を設計しているからです。


大企業では、マーケティング・営業・人事・経理・ITといった業務がそれぞれ専門部門に分かれています。コンサルタントはその中の一領域の専門家として入り、深い知識で価値を発揮します。受ける側も専門家同士なので、話が噛み合いやすい。


ところが、中小企業は構造がまったく違います。


たとえば年商50億円以下の会社では、管理部門が3〜4名で人事・総務・経理・資産管理のすべてをこなしているケースが普通にあります。大企業では、それぞれが独立した部署を持つ仕事を、一人が横断的に担っている。


これは管理部門に限った話ではありません。営業と企画を兼務している、現場の責任者が採用面接もこなしている——こういう「幅の広さ」が、中小企業では当たり前です。


コンサルティングを受ける側が経営者本人や少数の経営層であることも多く、「この領域だけ深く」ではなく「経営全般を俯瞰してほしい」というニーズになります。


大企業を主戦場にしてきたコンサルタントが中小企業に入ると、この構造の違いに戸惑うことがあります。提案が「うちには人も予算も仕組みもない」という現実と噛み合わない。理論は正しいのに、実行できないものになってしまう。こういうミスマッチが起きます。





■ 確認すべき3つのこと


では、どうやって選べばいいのか。私が現場で感じてきた視点を、3つに整理します。


【1】中小企業での実務経験があるか


コンサルタントのプロフィールには、「〇〇社在籍」「業界経験20年」といった経歴が書かれています。ただ、その経歴がすべて大企業・中堅企業のものであれば、中小企業の現場感覚とは別の話かもしれません。


確認したいのは、「中小企業の中で働いた経験があるか」です。経営者の隣で、リソースが限られた中で判断を重ねた経験があるか。これがあるとないとでは、提案の具体性がまったく変わります。


フリーランスで活動しているコンサルタントの場合も同様です。大手出身というプロフィールが光って見えることがありますが、「その経歴が中小企業の現場にどう活きるか」は、別に考える必要があります。業界知識や人脈は確かに価値がある。でも、中小企業の実務に即した助言ができるかどうかは、また別の話です。


【2】経営の「幅」を扱えるか


中小企業経営者が本当に必要としているのは、一領域の深掘りより、経営全体を俯瞰したアドバイスであることが多いです。


「この財務の問題は、実は組織の問題でもある」「採用がうまくいかないのは、評価制度が曖昧だからかもしれない」——こういう横断的な視点を持てるコンサルタントかどうかを確認してください。


初回の打ち合わせで、相手がどの程度「幅」のある質問をしてくるかを観察するといいと思います。一つの領域だけに話が集中するなら、それがその人の得意な範囲です。


【3】アウトプットの質を確認できるか


特にフリーランスのコンサルタントに多いのですが、経験や人脈は豊富でも、それを体系的にまとめてアウトプットする訓練を積んでいない方がいます。


大手のコンサルティング会社は、組織として提案書や報告書の品質を担保する仕組みを持っています。一方、独立してフリーで活動している場合は、そうした訓練なしに「我流」でやっているケースもあります。


過去のアウトプット事例(提案書・レポート・事例紹介)を見せてもらう、あるいは初回の提案内容の論理構成を確認する——こういった形で、アウトプットの質を事前に見ておくことをお勧めします。



■ 「相性」も重要な判断基準


3つの確認事項に加えて、もう一つ伝えたいことがあります。


コンサルタントとの関係は、単発のプロジェクトで終わることもありますが、多くの場合は中長期にわたります。そのとき、「この人と一緒に考えたい」と思えるかどうかが、意外と大きな要素です。


どれほど優秀な人でも、話しにくい・遠慮してしまう相手では、本音の課題を共有できません。経営者が腹を割って話せる関係を築けそうかどうか。これは、最初の数回の会話でだいたい分かります。


逆に言えば、最初の打ち合わせで「この人には何でも話せそうだ」と感じたなら、それは大きな判断材料になります。





■ まとめ


コンサルタント選びで確認しておきたい3つのポイントをまとめます。


・中小企業での実務経験があるかどうか

・一領域だけでなく、経営全体を幅広く扱えるかどうか

・アウトプットの質を事前に確認できるかどうか



「実績のある会社」「有名な出身企業」は参考情報にはなりますが、

それだけで選ぶのはリスクがあります。中小企業の現場には、

中小企業の現場を知っている人間が必要です。


費用と時間をかけてミスマッチを起こさないために、この3点を

選ぶ前のチェックリストとして使ってみてください。


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経営者のためのブログ Vol.254

ランナーズ株式会社 関根壮至

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