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二代目社長だった私が、税理士の先生に本当は話したかったこと

6 分前
読了時間: 5分

経営者のためのブログ Vol.267





社長の悩みは、どこへ行くのか


「その経営の悩み、社長は誰に話しているのか。」


新しくつくったサービスのチラシに、この一文を書きました。書きながら、これはずっと私自身に向けてきた問いだったと気づきました。


今回は、税理士事務所向けのサービス「経営ドック™」をリリースしたご報告です。

Saasは終わったと言われるこのタイミングで、なぜ私がこのサービスを作ったのか、その経緯をお伝えさせて頂きます。




二代目社長として、話せる相手がいなかった


私は、通信キャリア、マイクロソフトを経て、家業の明和工業を二代目として継ぎました。年商60億円、社員360名(私が社長だった当時)の会社です。


社長になって一番こたえたのは、孤独でした。社員には弱音を吐けない。先代、親族にも心を許して相談できない。業績は伸びているが、このやり方を続けていいのか。そうした悩みを、整理しないまま一人で抱えていました。


振り返ると、会社の数字をいちばん近くで見ていたのは、顧問の税理士の先生でした。毎月の面談で、試算表の説明を受ける。数字は正確で、説明も丁寧でした。それでも、面談の時間は数字の報告で終わり、本当に話したかったことは、口にしないままでした。


先生が悪かったわけではありません。私自身も、何をどう話せばいいのか、分かっていなかったのです。




税理士の先生も、同じ壁の前にいた


ランナーズを立ち上げてから、税理士の先生方とお話しする機会が増えました。そこで何度も聞いたのが、次のような声です。


「経営の相談にも乗りたい。でも、何から聞けばいいのか分からない」

「面談が、どうしても数字の説明だけで終わってしまう」

「経営の話ができるのは所長だけで、職員には任せられない」


社長は、話したいことを抱えている。先生は、聞きたいと思っている。

それなのに、対話が始まらない。


本当は税理士先生に、経営の相談に乗って欲しいのだが、なかなかうまく話せない。

当時は、そんなモヤモヤがありました。




AIに「答え」を出させない、と決めた


経営ドック™は、決算書の数字と社長へのヒアリングの内容を重ねて、課題の背景と、面談で社長に投げかけたい問いを整理するサービスです。


開発で一番こだわったのは、AIに答えを出させないことでした。


前回のブログで、「AIが奪うのは、人間の『決める力』かもしれない」と書きました。経営の答えは、社長が自分で決めるものです。AIが「この会社の課題はこれです」と言い切ってしまえば、社長は考えるのをやめ、先生はその答えを読み上げる役になります。それでは面談が、数字の報告からAIの報告に変わるだけです。


だから経営ドック™のレポートは、背景について「〜と関係している可能性があります」というところで止めています。その代わりに、「入金までの期間は変わっていませんか」「在庫の持ち方に変化はありましたか」といった、社長が自分の言葉で話し始められる問いを並べます。


決めるのは社長です。対話するのは、社長と先生です。AIは、その最初の一言を用意するだけでいい。そう考えています。





顧問先の情報を預かる、ということ


もう一つ譲れなかったのが、情報の扱いです。


税理士の先生が預かっている顧問先の決算書は、その会社の経営そのものです。経営ドック™では、顧問先の情報を国内で保存・分析し、AIの学習には使いません。開発の途中で、そのために仕組みを土台からつくり直すことにもなりました。時間はかかりましたが、ここは遠回りしてでも守るべきところだと考えました。




税理士の先生と一緒につくった


監修は、YouTubeの人気番組「令和の虎」にも出演されていた、税理士法人レディングの木下勇人先生にお願いしました。税理士の実務の目から、細やかなフィードバック、アドバイスを頂きました。


試験導入にご協力いただいた、顧問先350社の税理士事務所の職員の方からは、こんな言葉をいただきました。


「顧問先の数字について、業種を問わず深い話ができるようになってきた感覚があります。」


現場で経営ドック™を使う職員の方からこの言葉をいただけたことが、何よりうれしかったです。「経営の話ができるのは所長だけ」という状態を、変えたかったからです。





あなたの悩みは、誰に届いていますか


ここまで読んでくださった経営者の方に、一つ伺いたいことがあります。


いま抱えている経営の悩みを、誰かに話せていますか。


毎月会っている税理士の先生に、数字の説明のあとで「実は…」と切り出せていますか。


もし話せていないとしたら、それは相手のせいでも、あなたのせいでもありません。まだ、そこに「問い」が置かれていないだけかもしれません。





社長へ、一つお願いがあります


ここまで読んで、「うちの面談も、数字の説明で終わっているな」と感じた社長に、お願いがあります。


次に顧問の税理士の先生と会うとき、この記事を見せて、「こういう面談をしてみたい」と伝えてみてください。

多くの先生は、経営の相談にも乗りたいと思っています。足りないのは、きっかけだけです。社長の側から「経営の話をしたい」と言われることは、先生にとって、待っていた一言なのかもしれません。



税理士・会計事務所の先生方へ


「その経営の悩み、社長は誰に話しているのか。」

その答えが「顧問の税理士の先生」である会社を、一社でも増やしたい。

それが、経営ドック™に込めた願いです。



実際の画面と、面談での使い方は、無料の動画でご覧いただけます。


経営ドックは、税理士の先生のための道具です。


でも、本当に届けたいのは、その先にいる社長です。悩みを一人で抱えていた、かつての私のような社長が、毎月の面談で「実は…」と話し始められるように。



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経営者のためのブログ Vol.267

ランナーズ株式会社 関根壮至

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