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執筆者の写真Takeshi Sekine

拝啓 先代様、アトツギの心の内をお伝えします(前編)

更新日:2022年6月6日


拝啓 先代様

私もこの春先まで、親である先代と大いにバトルを繰り広げていました。お互い激しく傷つけあってきました。


親子であるが故に、言葉に出して伝えるべき事を伝えられない。こんな事は言わなくても分かってるだろう!このことで、どれだけの親子が苦しんでいる事か。。。。

これを少しでも軽減しハッピーな気持ちで過ごせるよう、私から先代の皆さんへメッセージをお伝えさせて頂きます。ご一読いただければ幸甚です。





感謝の念

 まずは先代が大切に育て守ってこられた会社を、我々世代に残してくださった事に心より感謝御礼申し上げます。


もし、この会社がなかったとしたら、今の自分たちの人生はなかったことでしょう。私たちアトツギは、無意識のうちにさまざまな恩恵を受けながら人生を歩んできました。大人になるまで自覚できなかった事もありますが、いざ、後を継ぐという時期に差し掛かると先代がこれまでご苦労されてきたことを、少しは理解できるようになりました。

このご恩は社会へ還元し、そして私たち後世の世代へと引き継いでいきます。ありがとうございました。心より感謝申し上げます。



ご指摘はごもっともです

確かに、アトツギである我々は「脇が甘い」、「根性がない」、「お人好し」、「頼りない」などなど、不安を感じる面は大いにあると思います。お金を稼ぐことの難しさ、大変さを理解せず、会社のお金を浪費して会社を傾けてしまうアトツギも一定数います。


しかし、多くのアトツギは先代が思っている以上に意外としっかりしています。経営者の家に生まれ、子供のころから不自由なく暮らしてきた一方で、懸命に働くあなた方の姿を見て育っているのです。無意識に経営という仕事の大変さ、尊さを体で理解しているのです。それを言語化できていないだけのことなのかもしれません。

そんなわけで、もう少し信じてあげてください。腕試しする機会を与えてみてください。


何てったって、あなたの子供ですよ。

きっと、思いがけない成果を上げる事でしょう。




アトツギの気持ち

どうして話を聴いてくれないんだろう。。。冷静に私たちの話に耳を傾けて欲しい。

決して、思いつきで言っているわけではなく、真剣に会社の事を思って出してきたアイデア・戦略なのです。


「お前に何ができるっ!」


叱咤激励なのかもしれませんが、言われる側はこれが連続するとボディーブローのように効いてくる。話すのも嫌になってくる。周りの社員も「おいおい、いい加減にしてくれよ」という感じになってくる。


こんなやり取りは、もう止めにしませんか?私たちアトツギも、先代と気持ちは一緒です。世のため人のため、一緒に働いてくれる社員のために、今後も会社を守り発展させていきたい。思いは一緒なんです。


また、時に人生には失敗も必要です。

あなたは、子供が痛い目に逢わないようにという無意識の想いもあって「お前に何ができる!」という言葉になってしまう事も分かっています。


でも、今ままで本当に失敗した姿を見た事がありますか?


そこまで任せて見守った事はないのでは?

心配して下さる気持ちは分かります。


かわいい子供には旅をさせろという諺通り、旅をするチャンスを与えてあげてください。

多少、失敗したっていいじゃないですか。先代も起業してから今まで、何度も失敗した経験がおありではありませんか?失敗から学んで強くなってませんか?成長していませんか?


機会を与えず守る事は、結果として過保護になり、本人はもちろん先代、会社、社員にとっても何ら良い事にならないのでは?



大丈夫、あなたの子供ですから。しっかり結果出しますよ。本当に無理そうなら、その時はそっとアドバイスしてあげてください。アトツギも心の底では、経営者としてのあなたを大いに尊敬しているのです。そのことは、分かってください。



次週へ続く。。。

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