経営者の愚痴として「うちは、いい人材がいないんだよなー」というボヤキ、よく聞きく話です。そういう事を言っている社長に限って社員を大切にしていなかったり、人を育てるスキルそのものが備わっていない人が多いです。
重要なポストを任せる人材をどのように選んでますか?
ちなみに私の場合は、うまく出来ないとわかっていても、あえて少し力の及ばない人を選んで任せます。
これは会社がある程度、安定していて余裕がないとできない事なのかもしれませんが、中途採用で経験豊富な人を雇い入れて任せるよりは、既存社員の中から人選します。
ただし、これには前提条件があります。任せる人が、自分の課題・弱みを直視できる事、あきらめずに一生懸命努力するタイプかどうかで成否が分かれます。私の経験上、言い訳するタイプの人は、何を任せても結果残せません。自分の弱み、課題を直視できるタイプの人材でなければ成長できないのです。なので、中小企業における重要ポストの人選で最も重要な選考条件として、課題を直視し、あきらめずに努力を続ける人を選ぶことが重要です。
【重要ポスト人選のポイント】
スキル・経験豊富な人 < 自身の課題・弱みを直視できる+あきらめず努力する人
”この法則は、私の経験上、間違いない”す。
同業他社、あるいは競合企業から経験豊富な人材を引っこ抜いてきたとしても、そう簡単に成果を出せるものではありません。外資系企業のように、人の出入りが激しく、文化的にも、他社から頻繁に人が入ってくるような社風であれば成り立ちますが、田舎の中小企業ではそう上手くいくとは限りません。
普通の感覚の人なら、優秀な事が分かっている人材が外部から獲得できるとわかっていたら、そっち選ぶでしょう。しかし、考えてみてください。優秀だからといって、自社に入ってきて期待通りの成果を短期間で出してくれるかどうかは不確実です。会社に馴染めない事もあり得ますし。
つまり「既存社員に任せるのと程度の差はあるが、同様にリスク・不確実性がある」という事なんです。
であれば、社長である自分も、少し力の及ばない既存社員と一緒に苦労しながらも、そのポストにふさわしい人材となるように支えてあげれば良いですよ。どっちも不確実なら内部を選ぶ。
時間はかかるかもしれませんが、上手くいった場合には、任せた社員は会社生活が充実したものとなることは間違いないですし、周囲に対しても自分が経験してきたことを伝播させる伝道師になってくれます。サポートしてくれた経営者(=社長)のことも、周囲の人たちに「本当はこういう人だよ」と話してくれることでしょう。
こういうハッピーエンドとなるように、社長である自分は、相当な努力をしないといけません。常に目配り、気配りし、出すぎないように、時には厳しく問題を指摘し、ある時は家族のように心の支えとなる。これがすごく大事だと思います。
以前にも書きましたが、「人は頼られると嬉しい」という特性があります。今回のケースでも、この特性は当てはまります。
任せた部下が、途中で心が「ボキッ」とならないように、影となり、光となり、支えることが社長の役割です。
アトツギの皆さんにお伝えしたいこと#11
重要ポストの人選は、
どうせ、うまく出来ない可能性があるなら、多少の力量不足があっても内部から選べ!
影となり、光となり、部下を支え続ける事!
焦って外部から高給取り人材を採用するな。長期で考えよう。
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