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「後継者を選ぶ側の心理」

執筆者の写真: Takeshi SekineTakeshi Sekine

更新日:2022年1月25日

事業承継(あるある)話です。

今回は予定を変更し、重要なテーマなのでご紹介させて頂きます。




アトツギ経営者の皆さんが、悩む問題として筆頭に挙げられることが、親族、特に親兄弟との付き合い方に関わる問題です。まずは、どういう場合にトラブルとなるのか、一例をご紹介します。


会社のため、社員のためを考えて意見をぶつけ合う事は悪い事ではありません。しかし、関係者の中に意図をもって画策している人が一人でもいると、状況は変わってきます。特に経営層が全員親族で占められているような、同族経営の会社は難しい。

どのような条件が重なると相続→争続となるのかまとめてみました。




こんな状況が見られると危険?


  1. 現経営者が、後継者を決めきれていない(複数の後継者候補が存在する場合)

  2. 現経営者が、引退を完全に決心できていない

  3. 現経営者と、後継者候補との意見対立が非常に激しい

  4. 社内に在籍している、親族同士が対立している(特に後継者の兄弟仲)

  5. 社外の親族含め、親族間の仲が悪い

  6. 後継者が経営を引継ぐ覚悟ができていない



どんな家族でも、家族間の仲が悪いという事はよくある話です。これは、話し合いしかないといえば、それまでなのですが、もっと厄介なのは、上記リストの1,2,6です。

特に、1,2は、後継者がどうにかできる話ではないので、非常に難しい問題です。


会社を創業し、成長させてきた創業社長は、会社に対する思い入れが並大抵ではありません。若いころに、大変な苦労を経て事業を軌道に乗せ成長させてきています。

なので、その気持ちは十分に理解できます。しかし、会社を墓場まで持っていくことはできず、どこかで次世代へバトンタッチしなければならない。本人もそのことは十分わかっているのですが、どうしていいのかわからない、決断したくないというのが本音だと思います。


後継者候補が複数名いる場合は、より状況が複雑化します。こうなると後継者は非常に辛い経験を強いられることになります。後継者候補の間に創業社長が入り込み、双方を天秤にかけるわけですが、これは同族の会社でなくとも、次世代の経営者を選択する過程で生じる現象です。同族と非同族の一番の違いは「どっちが、子として可愛い?」という感情が邪魔をすることです。選択する側の目を曇らせるのです。


選択する側の創業者(現経営者)は、公平に扱っているつもりでも、無意識にえこひいきや、一方に理不尽な事をやってしまうものです。しかし、これは仕方がない事。人間は感情によって意思決定が大きく変わるものですし、誰にでもえこひいきしてしまう事はあり得る。


後継者を選ぶ側(=同族経営の場合は親だったりします)は、考えます。



選ぶ側の心理

どっちかを選べば、どっちかが会社を去るかもしれない。どっちかを選べば、どっちから嫌われる、避けられるかもしれない。まだ自分もやりたい事もあるし、もう少し様子を見よう。という事で、ズルズルいってしまうパターンはよくあると思います。


世間一般的には、一向に世代交代しない経営者は「会社、社長というポジションにしがみついている」と思われることが多いと思いますが、場合によっては、例に挙げたように「決める」という事からの現実逃避により、世代交代を先延ばしする経営者が多いのではないかと思います。誰だって、このような状況になれば、決めることは非常に難しい。なぜなら、仕事の仲間である以前に、親族なのでずっと付き合いが続くわけです。選ぶ側のストレスも相当なものだと思います。結果、どっちとの関係も悪化させたくないために、選択という試練から逃避するという事が起こり得る。


ですが、このパターンが、最もよくない。当事者たち、そして社員までも巻き込んで、いろんなトラブルが生じる原因となるのです。なので、早めに後継者を決めてもらう事が重要となってきます。




アトツギの皆さんにお伝えしたいこと#6

後継者選びは、仕事の能力、人間性だけで決められるものではない。。。事もある。




じゃあ、アトツギはどうするべきか?

この問いに対する事は、大変、難しいです。

どこまでアトツギ社長という立場に、執着心を持っているかによっても変わってきますが。


私の意見としては、どんな状況が起ころうとも自分の軸を変えない事です。

「何のために仕事をするのか?」

「自分は何を成し遂げたいのか?」


自分が天秤にかけられる側の立場だったとして、後継者として選択してもらえるように、相手に取り入るために、自分の軸を曲げるこまでやり出すと、自分自身を欺くことにもなってきます。いずれ耐えられなくなり、本来の自分の実力を発揮できなくなる可能性もあり得るでしょう。


なので、やはり「自然体でいく」これに尽きると思います。

無策で毎日を過ごすことはリスクがありますが、必要以上に構えて、自分を作り上げてしまうと苦しむ。自然体で生きていれば、ライバルとなる相手も構えなくなるかもしれません。


自分と利害関係がある相手であっても、自分の軸を変えない事です。







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