top of page

父(先代)と比べられる苦しさ ~後継社長が必ず直面する“影”との向き合い方~

「先代の社長はもっとこうだった」「先代は並外れた才能がある」「昔は社員ももっと元気だった」後継者として社長に就任すると、必ずといっていいほど耳にする言葉です。成果が出ないとき、あるいは自分のやり方にまだ自信が持てないときほど、この“比較の言葉”は胸に突き刺さります。でも――それは決して、あなただけが抱えている悩みではありません。私含め、大勢の後継者が経験していることです。


ree


■ 「比べられる苦しさ」は誰もが通る道

二代目・三代目として経営を引き継いだ社長にとって、最初に直面するのは「比較」です。

  • 先代のカリスマ性

  • 長年の社員との信頼関係

  • 昔の会社の勢い

これらと常に比べられ、「まだまだだな」と言われる。中には悪気なく口にする社員や取引先もいますが、後継者本人にとっては重い一言です。

私自身も就任当初は、ことあるごとに「お父さんならこうしたのに」と言われました。それは事実かもしれません。けれど、何でも父と同じことをするわけにはいきません。




■ 比べられるのは“当然”のこと

冷静に考えると、先代と比べられるのは自然なことでもあります。社員や取引先は長年、先代と共に歩んできました。その記憶や体験と、いまの自分を比べるのはある意味当然です。

問題は、「比べられる」こと自体ではなく、それをどう受け止めるかです。




■ 「違って当たり前」と捉える

私が気づいたのは、“比べられる”ことを避けるのではなく、“違って当たり前”と捉えることでした。なぜなら、

  • 時代は変わっている

  • 市場環境も社員も変わっている

  • 自分自身の強みも先代とは違う

からです。

「同じやり方では会社を守れない」「むしろ違うからこそ新しい道を切り開ける」

そう考えられるようになってから、少しずつ肩の力が抜けていきました。



■ 比較から“対話”へ

とはいえ、社員や取引先から比べられるとき、ただ黙って受け流すのも苦しいものです。そんなとき私は、「父はそうだったかもしれません。でも、これからはこうしていきたいんです」と自分の考えを丁寧に伝えるようにしました。

大切なのは、“否定”ではなく“対話”に変えること。「違うやり方だけれど、ちゃんと考えている」姿勢を見せることで、少しずつ周囲の見方も変わっていきました。




■ 先代の影を力に変える

比べられる苦しさは、裏を返せば「先代が築いた強い基盤がある」ということです。ゼロから始める起業家にはない、大きな資産です。

その基盤に新しい価値を積み重ねていくことこそ、後継社長の役割。つまり、先代と比べられること自体が、後継者のスタートラインでもあるのです。






まとめ

「父(先代)と比べられる苦しさ」は、後継社長が必ず通る道です。しかしそれは、あなたが劣っているからではなく、“代が変わった証”にすぎません。

  • 比べられるのは自然なこと

  • 違って当たり前、と受け止める

  • 比較を対話に変えていく

  • 先代の影を力に変える

この視点を持つだけで、重荷のように感じていた言葉も少しずつ意味を変えていきます。

あなたは、あなた自身の強みで会社を導けばいい。それが後継社長の新しい役割であり、使命です。


経営は長期戦です。悩むとは言いませんが、この先もっと大きな挫折や壁に直面することがあります。細かいことは気にしない、自然体で過ごしてください。それが一番の防御であり、攻め手でもあります。



以上、ランナーズ関根でした。





お知らせ


メルマガのお知らせ

経営者・経営者を目指す後継者の皆様へ、日々の経営業務に役立つ情報を隔週でお届けします。20年以上の経営実務経験を有する私が経験の中で気づいたこと、学んだこと、体験談度をコンパクトにまとめてお届けしていきます。以下より、購読頂けます。






経営者のための財務分析講座

~3時間で財務分析スキル習得~


「経営に財務分析の結果を活かせていますか?」


多くの方がつまずくポイントは、経営者にとって本当に必要な分析手法を知らない事です。ただ、知らないだけなんです。慣れれば大したことはありません。難しい理論や資格試験レベルの勉強は不要です。経営に直結する「財務会計の基礎」さえ理解すれば、数字を根拠にした経営判断ができるようになります。


私は、過去に経営実務の中で苦労しながら財務スキルを身に付けましたが、社長にとって本当に必要な知識やテクニックは、意外とシンプルなものでした。コンサルタントが教える分析手法、あるいは銀行からもらえる分析資料は細かい分析がされていますが、それは社長目線の分析ではありません。


私が皆さんにお伝えるする分析手法は、経営判断を迅速に行うための実践的なテクニックです。数字については、苦手意識を抱く方も多いと思いますが、この3時間で克服できると思います。「本気で学びたい!」という方のご参加をお待ちしています!


詳しくはこちら↓


※この講座で学べる内容を解説しています。(約90秒)



 
 
 

コメント


© Runners Corporation 2025

​ランナーズ株式会社

​〒113-0033 東京都文京区本郷1丁目33-4

UP BASE水道橋 301

  • X
  • Facebook
  • note
bottom of page