あなたの会社の改革が機能しない理由、分かっていますか?
- 関根 壮至

- 21 時間前
- 読了時間: 4分
経営者のためのブログ Vol.250
改革の旗を振っているのに、現場は変わらない。
社長の言葉は届いているはずなのに、半年後も同じ課題が会議の議題に上がってくる。「なぜ変わらないのか」と苛立ちを覚えたことが、一度や二度ではないかもしれません。
私にも、同じ経験があります。
■ 「改革している」のに会社が変わらなかった日々
私が家業を承継した直後、会社にはいくつかの深刻な問題がありました。部門間の連携が取れていない。情報が属人化している。若手が育たない。
「これを変えなければ」と思い、次々と施策を打ちました。部門横断の会議を設けました。業務マニュアルを整備しました
。若手向けの研修プログラムも導入しました。
それでも、半年後も一年後も、同じ問題が繰り返されていました。
当時の私は「現場の意識が変わらないせいだ」と思っていました。しかし、あるとき気づいたのです。問題は現場の意識ではなく、私が「問題」と「課題」を混同していたことでした。

■ 「問題」と「課題」は、まったく別物です
この二つの言葉、日常の会話ではほぼ同じ意味で使われています。でも経営の文脈では、明確に区別しなければなりません。
「問題」とは、現状と理想のギャップのことです。「部門間の連携が取れていない」「情報が属人化している」「若手が育たない」——これらはすべて「問題」です。目に見える状態の差異です。
「課題」とは、その問題を引き起こしている本質的な原因に対して、打つべき手のことです。
私が見落としていたのは、「問題の裏に何があるか」でした。
部門間の連携が取れていないのは、なぜか。情報が属人化しているのは、なぜか。若手が育たないのは、なぜか。
私は「問題」に対して直接、施策を打っていたのです。原因を特定せずに。これでは、解熱剤を飲んで熱を下げようとしながら、肺炎の治療をしていないのと同じです。
■ 課題を取り違えると、改革はなぜ機能しないのか
たとえば、こういうケースがあります。
ある中小企業の社長が「営業成績が上がらない」という問題に直面していました。打ち手として、営業研修を導入しました。しかし成績は変わらなかった。
なぜか。その会社の本当の課題は、「営業担当者のスキル不足」ではなく、「そもそも見込み客へのアプローチ経路が機能していない」ことでした。
スキルをいくら磨いても、そもそも打席に立てないのなら、ヒットは生まれません。
施策が的外れになる。これが「課題の取り違え」の結果です。
改革のエネルギーは使っている。お金も時間も費やしている。でも会社は変わらない。その原因の多くが、ここにあります。
■ では、どうやって「真の課題」を見極めるか
私が実践している方法は、シンプルです。「問題」を一つ書き出したあと、「なぜそうなっているのか」を三回繰り返すことです。
「部門間の連携が取れていない」
→ なぜ?「それぞれの部門が何をやっているか、互いに知らないから」
→ なぜ?「情報を共有する場も、習慣もないから」
→ なぜ?「経営者が情報共有の仕組みを作ることを、優先してこなかったから」
ここまで掘り下げると、課題が見えてきます。「部門横断の会議を設ける」ではなく、「経営者が情報共有の優先度を明示し、仕組みと習慣を設計する」が課題なのです。
問いかけの視点が変わると、打ち手も変わります。
■ あなたの会社で、今起きていることは何ですか?
改革が機能しない会社に共通するのは、「問題への対症療法」を積み重ねていることです。問題が見えているから、すぐに打ち手を考えてしまう。経営者は行動力があるからこそ、この落とし穴にはまりやすいのです。
一度立ち止まって、問いかけてみてください。
「今、私が解こうとしているのは『問題』か、それとも『課題』か?」
その問いを持つだけで、改革の質はまったく変わります。
■ まとめとアクションプラン
今日から試してほしいことが一つあります。
自社の「繰り返し出てくる問題」を一つ書き出してください。そして「なぜそうなっているのか」を、三回繰り返してください。三回目の答えが、あなたの会社の「真の課題」に近いはずです。
改革を正しい方向に向けるために必要なのは、より多くの施策ではなく、より正確な課題設定です。
この「課題を見極める技術」を、5月21日(木)のオンラインウェビナーで詳しくお伝えします。「なぜ、改革しているのに会社は変わらないのか?」をテーマに、真の課題を見極める方法を40分でお話しする予定です。関心のある方は、ぜひご参加ください。
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