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後継社長がやってはいけない「改革ごっこ」

経営者のためのブログVol.235

~変えているつもりで、会社を弱くしていませんか?~


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後継社長として会社に入ったとき、多くの人がこう思います。

「この会社、何かおかしい」「もっと良くできるはずだ」「変えなければならない」

その感覚自体は、決して間違っていません。むしろ、健全です。


しかし問題は、“改革しているつもり”になってしまうこと。

その会社に合わない改革は、会社を良くするどころか、静かに組織を弱らせていきます。

私はこれを「改革ごっこ」 と呼んでいます。



改革ごっこ①|見た目だけ変える改革

後継社長が最初に手をつけがちなのが、次のようなものです。

  • 社名変更

  • ロゴ変更

  • スローガン刷新

  • オフィスのレイアウト変更

  • 名刺・Webサイトのリニューアル

これらは「変わった感」が出やすく、周囲からも注目されやすい。


しかし、売上・利益・組織の力に直結しない改革を最初にやってしまうと、社員はこう感じ始めます。

「また社長の自己満足が始まったな」

信頼は、思っている以上に簡単に失われます。




改革ごっこ②|現場を知らないままの制度改革

次に多いのが、

  • 評価制度を変える

  • 会議体を再設計する

  • 新しいルールを導入する

といった制度面の改革です。


これも一見、正しそうに見えます。しかし、現場を十分に理解しないまま行うと、

  • 運用されない

  • 形骸化する

  • 不満だけが残る

という結果になりがちです。

制度は「設計」よりも「運用」が9割

現場に根づかない改革は、改革ではなく“混乱”です。




改革ごっこ③|流行りに飛びつく改革

DX、AI、新規事業、M&A、サブスク…。経営の世界には、常に「流行り」があります。

後継社長ほど、こうした言葉に焦りを感じやすい。

  • 何かやらなきゃ

  • 遅れてはいけない

  • 変化している感を出したい

その結果、自社の現状と無関係な改革に手を出してしまう。

これは非常に危険です。

改革とは、「流行っているからやるもの」ではありません。




改革ごっこ④|自分の正しさを証明する改革

後継社長が無意識にやってしまいがちなのが、これです。

  • 先代のやり方を否定したい

  • 自分の色を出したい

  • 「自分は違う」と示したい

気持ちは分かります。でも、その動機で始めた改革は、ほぼ確実に失敗します。

なぜなら、改革の目的が「会社」ではなく「自分」になるから。

社員は、社長の動機を驚くほど正確に見抜きます。





本当に必要なのは「改革」ではなく「理解」

ここまで読んで、「じゃあ、何も変えるなということか?」と思ったかもしれません。

違います。

後継社長に最初に必要なのは、改革ではなく、理解です。

  • なぜ今のやり方になっているのか

  • 何が機能していて、何が機能していないのか

  • どこに利益の源泉があるのか

  • 社員は何に困っているのか

これを理解せずに行う改革は、すべて“ごっこ”になります。




本物の改革は、とても地味

本当に意味のある改革は、驚くほど地味です。

  • 売上構造を整理する

  • 利益が出る仕事・出ない仕事を見極める

  • 判断基準を明確にする

  • 社長がやるべき仕事に集中する

派手さはありません。でも、確実に会社の体力を強くします。





後継社長が最初にやるべきこと

後継社長がまずやるべきなのは、

「変えること」ではなく、「社長の仕事を正しく理解すること」。

社長は、改革者ではありません。舵取り役です。

  • 方向を示す

  • 優先順位を決める

  • 判断する

  • 実行される仕組みをつくる

これが、社長の実務です。





学び方に迷ったら

もし今、

  • 何を変えればいいか分からない

  • 改革しているのに成果が出ない

  • 社長としての役割に不安がある

そう感じているなら、社長の実務を体系的に学ぶことが、遠回りに見えて最短ルートです。


当社が提供している社長の実務アカデミー では、

  • 後継社長がやりがちな失敗

  • 社長がやるべき仕事・やってはいけない仕事

  • 改革ではなく“経営”の考え方

を、実務ベースで整理しています。




まとめ

改革ごっこは、「何かやっている感」を与えてくれます。

でも、会社は良くなりません。

後継社長に必要なのは、派手な改革ではなく、正しい理解と、地に足のついた判断。

本物の改革は、理解の先にしか生まれません。



以上、ランナーズ関根でした。

 
 
 

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