中小企業となると、大勢の社員を雇っている訳でもなく幹部候補として人材を見出すことは並大抵ではない。今、働いている社員(=人的資源)でいかに会社を回していくかで精いっぱいというのが中小企業の社長の現実と思います。そんな中でも、「これは」という人材をどう嗅ぎ分けるかについての注意事項について書きました。
今回の内容ですが、私がどうやっていたか経験談になります。従って正しいかどうかは、読み手の皆さんがご自身で解釈理解してください。自己責任ということで。
目立つ人材(特に営業部門での話)
どの会社にも声が大きく、目立つ社員はいます。自身に溢れ、成績は良く、ハキハキしている。感じの良い社員。
一見すると、頼もしく重要な仕事を任せれるかもしれないと思いますよね。
ただ、そういう人は意外と裏の顔があったります。勢いがあるという事は、周囲にも影響力を及ぼしているわけで、これがプラス効果ばかりならいいのですが立場の弱い部下に面倒な仕事を押し付けていたり、部下の功績を自分の手柄にしてしまったり、、、陰でパワハラやっていたりと、営業部門などでは有り得ます。確かに面倒な仕事を頼んでも、部下も総動員してブルドーザーのように問題を片づけてくれることもあります。
しかし!その陰で、犠牲になっている社員がいたり、会社のルールをこっそり破っていたり、失敗や不正を隠蔽しているなんて事もなくはないのです。デキすぎる人というのは、そういう裏の面がある場合があるので注意深く観察する必要があります。特に厄介なのは自分の手柄にしか興味がない、自己中心的な人。こういう人を組織の管理職に就けてしまうと組織が崩壊します。
なので、例えば経営者でなくとも管理職として新しい部署に着任した際、最初に目に止まる社員は注意深く観察する事をお勧めします。
リスク予測が得意な社員
頭が良すぎるのか、とにかく考えられるリスクをポンポン上げてきます。新しい事を始めるにあたっては、こういうタイプの社員は重要であり必要な存在です。いろんなデータを引っ張り出してきて説明してくれます。傾向としては、とにかく頂戴な資料を作る。しかも小奇麗なパワーポイントを量産する。
このタイプは、リスクを考えすぎて頭の中が混乱し、当人が仕切り役である場合、そのプロジェクトはおそらく結果は出ないでしょう。結果が出ないどころか、実行フェーズに至るまで延々と時間を要することになります。チームの中に必要な存在ではあるが、全体統括を任せると成果の上がらないプロジェクトになる可能性が高いので要注意です。ただ、このタイプの人には、私もよく意見を求めます。自分自身が楽観的な性格なので、抜け漏れを知るために意見を必ず求めます。
アイデア豊富な社員
このタイプも必要な存在です。いろんなアイデアを出してくれる。自分もそういうタイプなのですが、アイデアを出すだけで留まる人が多いのも事実。実効性やビジネスとしての旨味までを考えられる人材であれば、参謀役としては可能性があります。
半面、自分のアイデアがなかなか採用されないとへそ曲げる人もいるので、同じく慎重な観察が必要かと思います。
いろいろパターンを書きましたが、上記の人たちは会社にとって全て必要な存在です。ただし、自分の右腕、参謀、あるいは経営幹部として期待できる人は、私の場合は以下のような人です。
幹部として見込める人
たとえトップが言い出したアイデアであっても、冷静にビジネスとしての可能性を客観視して意見を言える。納得したら、実現するために必要な段取りを素早く行える。自分が動くだけでなく、社員を巻き込んで体制を構築し、数値計算もしっかり行い、リスク分析も行い、経営者である自分に対して必要な情報・物・人材をそろえてくれる。最も大事な事は、裏表がない人間であること。何かのスペシャリストである必要性はなく、現場が動けるような手配が上手い、環境整備が上手い人が参謀としては最適だと私は思います。そのためには、社員からの人望が厚いことは必須。
さて、こんな人材いるんでしょうか?・・・幸い、私にはそういう存在の方がいましたので短期間で会社を伸ばしていく事が出来た。この人だけの存在だけでなく、この人の影響を受けて社員が動いてくれる構図があったので何とかなったんだろうと思います。
中小企業では、時間をかけて組織に必要な人材を1つ1つ埋めていくしかありません。トップに求められることは、その組織に必要な人材(=スペック)が明確にイメージできていて日常の仕事の中で社員を観察し、人材を見つけていく事。これができない社長は、社員を道具として扱うだけの経営となり業績もどこかで頭打ちになります。
結局は、トップの能力次第といえば、そうかな・・
お知らせ【2023年5月6日】
乱雑だったホームページをリフォームしました。
支援内容が少しは分かりやすくなったと思います。ご覧になってみてください。
以上
Comments